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本の感想

藤ダリオ「山手線デス・サーキット」感想 山手線を題材にしたデスゲーム

山手線デス・サーキット (角川ホラー文庫)

山手線デス・サーキット (角川ホラー文庫)

  • 作者: 藤ダリオ
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/12/22
  • メディア: 文庫
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あらすじ

高校生クイズ選手権で優勝した修平は、気づくと山手線の電車の中にいた。左には見知らぬ女性。2人は手錠でつながられており、首にはタイマーつきの時限爆弾が仕掛けられている。携帯に送られてくるゲームメーカーのクイズに答えられなかったら死亡。しかも、一問間違うごとに人質の親友が射殺されてしまう。
主人公の修平は、クイズメーカーのクイズと指令をクリアし、無事に生還できるのか?

概要

山手線を使ったデスゲームもの。
関東在住だとわりとイメージしやすいかもしれない。山手線を知らない人(いるのか?)は○になっている路線を想像するとわかりやすい。
高校生クイズ選手権のメンバー4組が争うという構図。

主人公とそのペアとの相性が悪い

ペアは親友の姉なのだが、主人公は性欲の対象としか見ていない。親友だったらどれほどいいかと繰り返しぼやく。ペアの女性もなかなかマイペースで緊張感がなく、見ていて少し苛々としてしまう。主人公は主人公で馬鹿を見下している感と、変な小細工をして自らをピンチにする、という意味不明さ。この2人に感情移入しろという方がむずかしい。

いきなり妨害する小心者

対抗チームの坂上という度胸のない男(主人公評)が、いきなり主人公を突き飛ばす。優勝しなければ「死」が待っているとはいえ、すごく回りくどく感じてしまった。収録では緊張して実力を発揮できなかった坂上が、こんな窮地で奇襲に出るかといったら、びびって出ないほうが自然。まだ坂上の思考がわかれば納得できるのだけど、それもなし。なら最初から悪どいやつにしとけばよかったのでは?ともやもやした。

「んー」というラスト

裏表紙には「ラストがかなりすごい」と書いてあるが、そうか?という印象。むしろ呆気ないと感じてしまった。決勝に期待させておいて、これなら直接対決の方がよかった。

不要な地の文

全体を通してみれば読みやすい。ただ、ときどき異様に長い地の文をさしこんでくることがあり、げんなりした。特に必要な長さとも思えない。主人公がぐだぐだ考えこんだり、不要なお色気シーンが混入されたりする。

普通におもしろい

なんだかんだケチもつけたのだが、首に時限爆弾をつけながらクイズや指令をこなしていくというシチュエーションはおもしろい。
クイズの意図も「なるほどなあ」という感じだ。
緊張感や絶望感がもう少しあると、なおよし。